メソポタミア文明ではすでに、心身の不調を改善するものとして認識され、どの石が何の症状に効果があるのかを粘土板に書き記していたといいます。
古代シュメール文明、インダス文明、古代ギリシャ文明、古代中国(黄河文明)においても、同様に「魔除け」「療法」「護符」「装飾品」として、様々な儀式や日常で用いられてきた宝石・・・。こうしてみると、やはり人類のDNAの中には、宇宙の贈り物である石たちと引き合う要素があり、人を動かしていたのだろう、と考えるのが自然です。
◆誕生石の起源
誕生石は、1月から12月までの月毎に宝石を当てはめたものです。最近は365日に対応させたものも耳にするようになりましたが、その起源は予想以上に古く、旧約聖書にまで遡ると言われています。
旧約聖書「出エジプト記28章」に、預言者モーセが、シナイ山の山頂で神からの予言を受けた際、「祭服の胸当てに十二種類の宝石をつけるよう」と命じられたと書かれています。
◆採掘と加工
古代文明には、当然、現代のような採掘技術があったわけではありまん。地底深く生成された原石を含んだ岩石が、永い年月をかけた侵食作用により河や海に運ばれ、人はそれを手にすることができました。
また、人々はもともと原石のまま使っていたと考えられますが、文明の進歩とともに加工技術を身につけ、新たな石の価値を見出していきます。
一説によると、現代人の技術とは全く別の加工技術(特に、研磨技術)があるのでは、というほど優れた加工品も複数の遺跡から見つかっています。 |